自宅でインターネットを利用するにあたって、光回線を使えば快適にネットサーフィンを楽しむことができます。
ちなみに、光回線を利用する方法としては、ファミリータイプとマンションタイプの2種類があります。
今回は、このうちファミリータイプに焦点を当てて、そのメリットなどについて解説していきましょう。
光回線のファミリータイプとは？
まずは、ファミリータイプの概略について、マンションタイプと比較しながら見ていきましょう。
マンションタイプとファミリータイプの違い
| ファミリー | マンション | |
|---|---|---|
| 工事内容 | 最寄りの電柱から宅内まで光回線を引き込む | 共用部（MDF室等）から宅内へ光回線を引き込む※1 |
光回線は、私たちの街に設営されている電柱に張り巡らされています。
とはいえ、電気や電話線などと同様、すべての家が当たり前のようにこの光回線を使えるわけではありません。
光回線を利用するためには、利用登録を行ったうえで、自宅の中に引き込む必要があります。
ファミリータイプとは、このように電柱から自宅へと光回線を引き込む形態です。
これに対して、マンションタイプはファミリータイプと違い、事前にマンションが建設されたと同時に光回線は各家庭に引き込まれています。
マンションの住人は、ほかの住人とこの光回線を分け合って使っていきます。
ファミリータイプのほうが料金が高い
ファミリータイプのメリットは、自分専用の光回線を使えるおかげで、通信速度が安定した状態でインターネットを利用できるところです。
一方、マンションタイプは、ほかの住人と共有で光回線を使わざるを得ません。
そのため、ファミリータイプと違って時々通信速度が遅くなる事象が発生します。
これだけを見ると、ファミリータイプにしたほうがいいように思えますが、一方でファミリータイプは利用料金が高くなりがちというデメリットがあります。
一つの光回線を一つの家庭が占有するのですから、利用料金が高くなるのは避けられません。
一方で、マンションタイプはほかの住民と分け合って光回線を使いますから、料金はいくらか安く済ますことができます。
宅内工事と屋外工事が必要
先程、ファミリータイプは電柱から各家庭に光回線を引き込む必要があるという話をしました。
そのため、利用開始をするにも工事が欠かせません。しかも、この工事は屋外工事と宅内工事の2種類に分けられます。
宅内工事の流れ
まず、光回線を引き込む前に、どこにルーターを置くかを決めなくてはいけません。
業者が顧客の部屋に訪問したうえで、相談しながら設置場所を決めていくのが宅内工事です。
宅内工事は工事前に連絡が来て、いつやるかのスケジューリングが行われますから、その間にどこに置くべきかを考えておきましょう。
屋外工事の流れ
光回線を専門の技術者が各家庭に引き込んでいくのが屋外工事です。
光回線を引き込んだら、宅内工事で取り付けたキャビネットに光回線を接続していきます。
光配線方式のみ
ちなみに、ファミリータイプで光回線を利用する際には、光配線方式のみが利用可能です。
VDSLやLAN配線方式は利用できないので、くれぐれも注意しましょう。
マンションにもファミリータイプの光回線は引ける？
先程は、ファミリータイプのメリットや工事の流れなどを解説してきました。
これを踏まえたうえで、マンションでも快適にインターネットが使いたいからファミリータイプを使いたい、と考えている方もいるでしょう。
結論から言えばマンションでもファミリータイプの光回線を利用することは可能です。
マンションでファミリータイプの光回線を引く際の注意点
ただし、マンションでファミリータイプを利用する際には、家主の許可を取ること、工事の時間が長いこと、そして料金が高額なこと、という3点に注意する必要があります。
家主や管理会社に許可を取る
工事の流れを説明した時にも言及しましたが、光回線を自宅に引き込む際には外壁に穴を開けなくてはいけません。
そのため、マンションでファミリータイプを利用するためには、事前に家主や管理人に許可を得る必要があります。
許可を得ずにこうした工事を敢行すると、トラブルになりかねないのでくれぐれも注意しましょう。
工事完了までに時間がかかる
また、ファミリータイプの工事には数時間程度かかることが珍しくありません。
工事の際には自室で立ち会う必要があるので、休みの日などに工事をしてもらうようにしましょう。
利用料金がマンションタイプよりも高い
それから、繰り返しにはなりますが、利用料金はマンションタイプのほうが安いことも頭に入れておきましょう。
インターネットを快適に利用できるほうが良いか、それとも月々の利用料金を安く済ませられるほうが良いかを天秤にかけたうえでそれぞれのタイプを選んでください。
ファミリータイプのおすすめ光回線
光回線を使うためには、専用の通信会社と契約しなくてはいけません。
今回はその中から6つピックアップしますので、検討の参考にしてみてください。
auひかり
| プラン | 10ギガ | 5ギガ | 1ギガ |
|---|---|---|---|
| 月額料金 | 7,018円~ | 6,160円~ | 6,160円~ |
| 基本工事費 | 41,250円 ※「ネット」+「電話」の契約で実質無料 | ||
| 事務手数料 | 3,300円 | ||
| 解約金 | ずっとギガ得プラン：4,730円 ギガ得プラン：4,460円 標準プラン：なし | ||
| Wi-Fiルーターレンタル | 2024年9月まで550円/月 2024年10月から660円/月 | ||
| 契約期間 | ずっとギガ得プラン：3年 ギガ得プラン：2年 標準プラン：なし | ||
| 提供エリア | 全国（中部、関西、沖縄を除く） | ||
| セット割 | auスマホの月額料金が最大1,100円割引 | ||
auひかりはNTT回線（フレッツ光）ではなく、独自の回線を用意しているダークファイバー系の光回線です。
独自回線のため混雑しづらく、高速で安定した通信速度でインターネットが利用できます。
また、auユーザーならば料金が安くなったりポイントを還元してもらったりと、メリットが大きいです。
ただ、光コラボではありませんので、別途プロバイダー契約が必要です。
公式サイトに対応しているプロバイダーサービスが紹介されていますので確認しておきましょう。
とくとくBB光（GMO光アクセス）
| プラン | 1ギガ | 10ギガ |
|---|---|---|
| 月額料金 | 4,818円 | 5,940円 |
| 基本工事費 | 実質無料 | |
| 事務手数料 | 3,300円 | |
| 解約金 | なし | |
| Wi-Fiルーターレンタル | 無料 | |
| 契約期間 | 36ヶ月 | |
| 提供エリア | 全国 | |
| セット割 | mineoのデータ容量最大6ヶ月間一律10GB増量 | |
とくとくBB光はGMOが提供する光回線で、他社に比べて利用料金が安く設定されているのが特徴です。
また、定期的にキャンペーンも実施しているので、そこで適用される割引も含めれば圧倒的な格安さで利用できる光回線と言えるでしょう。
ドコモ光
| プラン | 1ギガ | 10ギガ |
|---|---|---|
| 月額料金 | 5,720円~ | 6,380円~ |
| 基本工事費 | 無料キャンペーン中 | |
| 事務手数料 | 3,300円 | |
| 解約金 | 5,500円 ※2年定期契約の場合 | |
| Wi-Fiルーターレンタル | 無料 or 330円/月 | |
| 契約期間 | 2年 or なし | |
| 提供エリア | 全国 | |
| セット割 | ドコモのスマホの場合、家族全員のスマホ料金から最大1,100円割引 | |
ファミリータイプを利用するためには工事をしなくてはいけないという話をしました。
当然ながら、工事費も支払わなくてはいけません。
ドコモ光では、この工事費を無料にするキャンペーンが常時実施されています。
ソフトバンク光
| プラン | 1ギガ | 10ギガ |
|---|---|---|
| 月額料金 | 5,170円 ~ | 5,830円 ~ |
| 基本工事費 | 実質無料キャンペーン中 | |
| 事務手数料 | 3,300円 | |
| 解約金 | 2年自動更新：5,720円 5年自動更新：5,830円 自動更新なしプラン：0円 ※契約解除料不要期間以外に解約した場合に発生 | |
| Wi-Fiルーターレンタル | 513円/月 ※別途Wi-Fiマルチパック（1,089円/月）に加入する必要あり | |
| 契約期間 | 2年 or 5年 or なし | |
| 提供エリア | 全国 | |
| セット割 | ソフトバンクのスマホ料金が1,100円/月割引 | |
もし今使っている光回線の会社に満足できないというのであれば、ソフトバンク光がおすすめです。
契約期間中に光回線を解約すると、違約金が発生します。
しかし、ソフトバンク光ではこの違約金を負担してくれるサービス実施しているのです。
hi-hoひかり
| 1ギガ | 10ギガ | |
|---|---|---|
| 月額料金 | 4,785円 | 6,380円 |
| 基本工事費 | 屋内配線を新設する場合：22,000円 屋内配線を新設しない場合：11,660円 無派遣工事：3,300円 | |
| 事務手数料 | 3,300円 | |
| 解約金 | 4,950円 ※更新月以外に解約した場合 | 5,800円 ※更新月以外に解約した場合 |
| Wi-Fiルーターレンタル | 330円 | |
| 契約期間 | 2年間 | |
| 提供エリア | 全国 ※NTT東日本およびNTT西日本の「フレッツ光ネクスト」の提供エリアと同じ | |
| セット割 | 「hi-ho LTE typeDシリーズ」を契約している方の月額利用料金から220円/月割引 | |
hi-hoひかりは、最大1Gbpsの通信速度をウリにしているサービスです。
近年はオンラインゲームなどを楽しむ人が増えてきていますが、快適にゲームを楽しむためには速い通信が欠かせません。
ラグのないオンラインゲームを楽しみたい方はこちらのサービスに加入するといいでしょう。
BIGLOBE光
| 1ギガ | 10ギガ | |
|---|---|---|
| 月額料金 | 5,478円 | 6,270円 |
| 基本工事費 | 実質無料 | |
| 事務手数料 | 3,300円 | 回線新規：1,100円 転用：2,200円 事業者変更：3,300円 |
| 解約金 | なし | |
| Wi-Fiルーターレンタル | 550円/月 | |
| 契約金 | なし | |
| 提供エリア | 全国（フレッツ光と同じ） | |
| セット割 | auスマートバリュー：スマホ料金が1,100円/月割引 UQ mobile 自宅セット割：スマホ料金が1,100円/月割引 | |
BIGLOBEは、インターネットの黎明期から活動している会社です。そのため、対応エリアが広いのが長所と言えるでしょう。
通信会社の中には、都心部の回線はカバーしているけれど、僻地の回線はカバーしていないというところも多いです。
その点、BIGLOBEならばどんなところに住んでいても光回線を利用できます。
工事ができないなどでマンションに光回線を引けない場合の対処法
ここまでファミリータイプについて詳しく解説してきましたが、中にはマンションの管理人の許可が取れないため光回線を自宅に引き込めないという方もいるでしょう。
そういった方は、ホームルーターを用意することやモバイルWi-Fiを利用するのをおすすめします。
ホームルーターを用意する
ホームルーターのメリットは、工事がいらないだけでなく、設定も簡単なので、届いたその日にインターネットが利用できるというところです。
固定回線に比べればやや安定性は劣りますが、初期費用が掛からないというところもメリットと言えるでしょう。
おすすめのホームルーター3選
ホームルーターは、ドコモやソフトバンクのような通信会社から提供されています。
それ以外のメーカーから販売されている商品とあわせて解説していきましょう。
ドコモ home 5G
まず、ドコモのスマートフォンなどを利用している方にはドコモhome5Gがおすすめです。
ホームルーターは、光回線に比べて通信速度が安定しないことが多いですが、home5Gはそんな中で格段に速い通信でインターネットが利用できます。
WiMAX＋5G（UQ WiMAX）
どちらのスマートフォンも契約しておらず、料金の安いホームルーターがお望みならば、WiMAX＋5Gを利用するといいでしょう。
5G通信が可能なルーターなので、home5Gと遜色のない快適さでインターネットを楽しめます。
ソフトバンクAir
そのほか、ソフトバンクのスマートフォンを利用している場合はソフトバンクAirがおすすめです。
料金もわかりやすいので、計算しやすいホームルーターと言えるでしょう。
モバイルWi-Fiを使う
,
モバイルWi-Fiは、光回線やホームルーターに比べると通信速度の点でやや難がありました。
しかしながら、近年では性能に優れたモバイルWi-Fiがリリースされています。
ドコモモバイルルーター 「Wi-FI STATION SH-54C」
モバイルルーターの中で圧倒的な性能を誇るのがドコモのWi-Fi STATION SH-54Cです。
これを購入すれば、どこでも高品質の通信でインターネットを楽しむことができます。
まとめ
光回線のファミリータイプを利用するうえでは、高額な利用料や工事にかかる時間などが難点です。
もっとも、コストはあまり気にしないという人であればストレスなくインターネットが利用できるので、検討してみる価値は十分にあるでしょう。
